

「ここは……どこだ……?」気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直後の記憶があやふやなまま、手がかりを求めてあたりを彷徨う。
そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしくキリト君」
少年は仮想世界の住人ーー《NPC》にも関わらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。
ユージオと信仰を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶が蘇る。
それは、幼少期のキリトとユージオともう一人、金髪の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前ーー。
©2017 川原 礫/KADOKAWA
アスキー・メディアワークス/SAO-A Project